ぷかぷか日記

ぷかぷか理事長タカサキによる元気日記

ぷかぷか日記は以下に移転しました。
ぷかぷか日記 – NPO法人ぷかぷか

2021-01-01から1年間の記事一覧

この街に住むあなたと私、という関係で〔養護学校キンコンカンー③)

養護学校の教員をやっていた頃、養護学校に通うキィちゃんが近所の小さな子どもの首を絞めてしまうという事件があり(本当に首を絞めたのか、かわいいと思って抱きしめようとしたのかはっきりしないのですが、結果として、こういう子どもを一人で外に出すな…

地域で関係を作っていく(養護学校キンコンカン-②)

養護学校の教員をやっていた頃に出会った子どもたちの話です。 ●●● キィちゃんは小さな子が好きです。学校の近くを散歩してても、小さな子がいるとすぐに近寄っていって、キュッと抱きしめたりします。そんなときのキィちゃんの目はとってもやさしくて、ちょ…

養護学校キンコンカン①

養護学校の教員をやっていた頃、ミニコミ誌に書いていた子どもたちの話がおもしろいので紹介します。 しんちゃんは小学部の2年生。三日ばかり前、隣のクラスで見つけたコダック(昔こういうフィルムメーカーがあった。箱が黄色)の黄色いエプロンが気に入っ…

かずやさんの自立生活を、福祉とは違う視点で語る

2019年8月のぷかぷか上映会の時、こんな感想がありました。 《 4年前に霧ヶ丘に引っ越してきました。毎朝、ぷかぷかのパンを食べています。娘は保育園でもぷかぷかのパンを食べています。この街にぷかぷかのパン屋があることが、この街の価値を何倍にも上げ…

楽しいパン教室でぷかぷかさんたちと出会った子どもたちが、新しい未来を作ります。(相模原障害者殺傷事件5年目に思うこと−⑩)

ぷかぷかは地域とのつながりを作っていこうと、開店してすぐの頃からパン教室を始めました。ぷかぷかさんたちと地域の親子連れでいっしょにパン作りを楽しむのです。楽しいパン作りを通して、地域の人たちがぷかぷかさんたちと出会うのです。 ぷかぷかさんた…

内部資料が明らかにした津久井やまゆり園事件の背景

フリージャーナリストの渡辺一史さんが7月28日にTBSラジオ「荻上チキ・Session」という番組にゲスト出演し、「内部資料が明らかにした事件の背景」について語っています。新しい気づきがたくさんあります。ぜひ聞いてみて下さい。1時間5分くらいからです。視…

かずまくんとぷかぷかウィルス

パン屋で久しぶりにかずまくんに会いました。ずいぶん大きくなっていて、何年生?と聞くと、なんと5年生。今青春なんだとか。 なんともかわいいありがとうカードを描いていました。 どうしてこんなにやさしい絵が描けるんだろうと思います。かずまくんの優し…

気持ちがいっぱいです。とても。

ぷかぷかは事件以来、毎年事件をテーマにした上映会、トークセッションを続けています。ぷかぷかさんたちもいっしょですから、堅い話ではなく、誰にでもわかるように、障害のある人たちといっしょに生きていく意味を話し合ってきました。7月31日(土)のぷかぷ…

にうしもの(相模原障害者殺傷事件5年目に思うこと−⑧)

おひさまの台所のショーウインドウを見ていて 「ン?」 「にうしもの? 何これ」 と思いながら笑っちゃいました。 こういう字に出会うと、なんだか幸せな気分。 この気分こそが、彼らといっしょに生きる理由。 あーだこーだ理屈っぽい話ではなく、なんだか幸…

わくわくしながらこういう作戦を考えることが大事(相模原障害者殺傷事件5年目に思うこと−⑦)

「相模原障害者殺傷事件を超える社会を作る」なんていうと、すごく大変な感じがします。でも大きなことをするのではなく、私たちにふだんの暮らしの中で無理なくできることは何なのかって考えると、できることはいっぱい見つかります。 で、ぷかぷかは何をや…

「ハナちゃん、すごいじゃん!」 という気づきが作り出すもの(相模原障害者殺傷事件5年目に思うこと−⑥)

ハナちゃんが久しぶりにご飯を食べに来ました。今、中1だそうで、背丈はお母さんとほぼ同じ。これでは抱っこもできないなと思っていたら、目の前で甘えてお母さんのひざの上に。お母さんも大変です。 背中におんぶして演劇ワークショップの舞台に立ったのは…

「一緒にいてもええよ」というような、こちらを和ませるオーラが…(相模原障害者殺傷事件5年目に思うこと−⑤)

7月31日(土)桜木町駅前の横浜市健康福祉センターホールでぷかぷか上映会とトークセッションやります。あの悲惨極まりないやまゆり園事件から5年、あたらめて今、私たちにとってあの事件はなんだったのか、事件を超えるために、今私たちに何ができるのか、と…

かずやさんの作ったコーヒーカップが欲しい(相模原障害者殺傷事件5年目に思うこと−④)

「かずやしんぶん」を読んだ方から、 「かずやさんの作ったコーヒーカップが欲しい」 というリクエストがあったそうです。すごくうれしい反応です。 かずやさんの陶芸は、かずやさんの自立生活に彩りを添えられたら、と思って始めたものです。暮らしの中に自…

小さな「ともに生きる社会」がここにできつつあります。(相模原障害者殺傷事件5年目に思うこと−③)

5年前の事件直後、神奈川県障害支援課から防犯設備を設置する場合はお金を出します、といった趣旨のメールが何度も来ました。神奈川県の事件検証委員会の報告書に防犯上の問題が事件の原因であるようなことが書いてあったためだと思われます。報告書にはやま…

たかがしんぶん、されどしんぶん(相模原障害者殺傷事件5年目に思うこと-②)

昨日NHK「おはよう日本」で相模原事件5年目の関連でかずやさんの自立生活が紹介されました。昨年の映像との違いは、地域社会とのつながりができはじめたこと。施設を出て地域で暮らす、というのは、ただ単にアパートで好きに暮らすのではなく、地域社会との…

「かずやしんぶん」の反応が早くも

かずやさんの介護をやっている方からうれしいお知らせ。 ●●● 先程アパートに、先日しんぶんを渡したお店の若いスタッフの男性が、チョコレートとコーヒーを差し入れに来てくれました。お子さんが、やはり障害をお持ちとの事で、動画なども見て感心していたと…

相模原障害者殺傷事件5年目に思うこと①

相模原障害者殺傷事件が起きて5年になります。あれだけ衝撃的な事件だったので、社会は本当に変わるのではないかと思っていましたが、5年目の今、結局は何も変わってないな、というのが実感です。そのモヤモヤした気持ちを少しずつ書いていこうと思います。 …

彼らはこうやって新しい未来を作っているのだと思います。

パンの厨房では、メロンパンの皮の生地を作る人、皮の重さを量る人がいます。 同じ厨房で働いているユミさんは、以前パン教室で小さな子どもにメロンパンの作り方を教えていました。 ユミさんは障がいが重いと言われている人です。そんな人が小さな子どもに…

「ともに生きる社会」って、彼らに対して、素直にそう思える社会

先日Facebookに載っていた写真。 なんて気持ちよさそうに寝てるんだろう。見ているこちらまで幸せな気持ちになります。 パン屋に来て、幸せな気持ちになれるって、なんだかトクした気分。こういうお店は、日本広しといえども、そうそうありません。 ぷかぷか…

彼らの方がね、なんか、いい人生生きてる気がするのです。

今日のぷかぷかのFacebookに載っていた写真 スタッフ「どうしたの?」 ぷかぷかさん「くつろいでいるのですよ」 なんて自由なんだ、って思いましたね。ほんと、うらやましいくらい。 なんだかんだとえらそうなこといっても、悲しいかな、私たちはこんな風に…

7月6日(火)午後8時からEテレのハートネットTVでぷかぷかの活動と尾野一矢さんの自立生活を紹介

7月6日(火)午後8時〜8時30分 EテレのハートネットTVでぷかぷかの活動と尾野一矢さんの自立生活が紹介されます。再放送は翌週13日(火)午後1:05~です。 www.nhk.or.jp 相模原障害者殺傷事件から5年たちましたが、障害のある人たちを取り巻く社会はそ…

ぷかぷかさんたちの手際の良さにびっくり

福祉事業所では 「障害者が作ったものだから買ってあげる」 といった関係がよくあります。でも、そういう感じで買ってもらうって、なんか嫌だなと思っていました。何よりも、そういった関係ではいいものはできません。そうではなくて 「おいしいから買う」 …

こんなお弁当が届けられると、なんだかそれだけで幸せな気持ち

みっちゃんが色塗りしているのは配食サービスのメニューの絵 週一回一人暮らしのお年寄りにお弁当を届けているグループがあって、お年寄りの方たちにはこのメニューに書かれたぷかぷかさんの絵をとても楽しみにしているそうです。 今までこんな絵がありまし…

遅ればせながら「引っ越しのご挨拶」をご近所に

友達大作戦の打ち合わせがありました。 介護をやっている方から素晴らしい提案がありました。遅ればせながら「引っ越しのご挨拶」をご近所にやりましょう、という提案です。かずやさんの家には毎日介護の方が日替わりで入っています。 「日替わりで得体の知…

堅くドアを閉じてしまった人の心を想像すること

先日、介護者の方が二階の部屋へあいつに行きました。かずやさんは行きたがらないので部屋で待機。ドアをノックしても、全く反応がなかったそうです。「下の部屋の尾野です」と言っても、ドアは閉まったまま。何度かトライしたものの、反応がないので、手紙…

想定外のことが起こり、先が見通せない状態

6月8日(火)友達大作戦の打ち合わせがありました。 参加者は、かずやさんほか7名、マスコミの取材3名でした。 内容はホームページのコンテンツなどの確認、早稲田大学での授業ができなくなった件など。 かずやさんちの看板ができました、という報告。絵はヨッ…

酢のいもの

ん? 酢のいもの? 一瞬、間があって、笑っちゃいました。そうか、これ、新商品なのね、 商品名を考えてくれたのは、みっちゃん。 お客さんも喜んで買ってくれたそうです。こういう楽しさをお客さんも共有。 「共生社会を作ろう」なんて言葉よりも、「酢のい…

かずやさんが大学で授業

知り合いの大学の先生が「ボランティアとNPO・NGO」という授業をやっていて、先日の入管法改悪の動きと市民による阻止行動など、社会運動についていろいろ話をしているようです。 そんな授業の中で学生さんから上がってきたコメント。 《 私も色々な社会の動…

街には、そこにいる人たちの物語がある

増築を繰り返す例の違法建築、よく見ると小さな街には小さな物語がたくさんちりばめられていることに気がつきました。 そこにどんな物語があるのか想像してみて下さい。 こういう物語があるから、違法建築がどんどん膨らんでいくのですね。 当たり前のことで…

よってけ かずやんち

友達大作戦の打ち合わせをやりました。参加したのは一矢さん、介護者3人、応援団2人の計5名。Eテレが取材していました。 かずやしんぶんの版下をオオツボさんに渡しました。近々地域配布分、7月31日のぷかぷか上映会配布分併せて300〜400部印刷します。 その…