ぷかぷか日記

ぷかぷか理事長タカサキによる元気日記

ぷかぷか日記は以下に移転しました。
ぷかぷか日記 – NPO法人ぷかぷか

人は生きていること自体に価値がある

今朝の東京新聞。「人は生きていること自体に価値がある」と題した記事。

 

www.tokyo-np.co.jp

 

「人は生きていること自体に価値がある」ことに気づくには、相手と人として出会う事が大事だと思います。理屈っぽい話ではなく、相手と人として出会う。その時始めて、相手がそこにいるだけで、思わず笑顔になったり、うれしい気持ちになったりするのではないでしょうか。

 

 昔、養護学校の教員をやっていた頃、子どもたちと過ごす日々が本当に楽しかったことを鮮明に覚えています。子どもたちといっしょにいるだけで、笑顔になり、そんな楽しい日々はそれまでの人生で経験したことがありませんでした。

 障害児教育など全く勉強しないまま、養護学校の教員になったので、まさに素手で子どもたちと格闘した感じです。いろんなことやらかす子どもたちを相手に、どうしていいかわからず、ホンマどないしょ、と毎日オロオロしていました。人間がむき出し状態でしたね。

 でもそのおかげで子どもたちと人として出会えた気がしています。こんなステキな人達がいたんだ、としみじみ思いましたね。この人たちとはずっといっしょに生きていきたいな、と素直に思いました。

 当時はうまく言葉にできませんでしたが、今あらためて思えば、「人は生きていること自体に価値がある」ことに気づいたのではなかったかと思います。俗っぽい言葉で言えば、もう彼らに惚れ込んでしまったのです。

 

(昔の写真です)

 

 こういう経験が元で、養護学校を定年退職するときに、障がいのある人たちといっしょに生きる場としてぷかぷかを立ち上げました。あれから17年。障がいのある人達を取り巻く社会環境は、それほど変わったとは思えません。

 そんな中でのやまゆり園事件。「支援」の現場で起こった事件でした。障がいのある人達と一番近い関係にある現場で、こんな悲惨な事件が起こったのです。あらためてどうしてこんな事件が支援の現場で起こったのか、 私たちひとりひとりが考えねば、と思うのです。

蜘蛛の夫婦が…

 庭に夫婦の蜘蛛がいました。

 

 

今日は昨日よりも二人(?)は近づいているようです。

 

 思い出したのは以前演劇ワークショップでやった宮澤賢治の『ほら熊学校を卒業した三人』という作品。赤い手長の蜘蛛と、銀色のなめくじとそれから顔を洗ったことのない狸のお話です。

 

 

 ある日

 「赤いてながのくぅも、天のちかくをはひまはり…」

と歌いながら、きれいな女の蜘蛛が通りかかります。手長の蜘蛛は

「ここへおいで」と一定とを一本すうっと下げてやります。女の蜘蛛はそれにつかまって登ってきます。二人は夫婦になり、たくさん子どもができました。

 

 

 うちの庭の蜘蛛の夫婦にもたくさん子どもができるんじゃないかとわくわくしています。

 

演劇ワークショップで作った芝居の舞台。クモの巣をあしらった背景画がすばらしかったです。

 

 

www.pukapuka.or.jp

上映会のお知らせ

 最後の演劇ワークショップの記録映画ができましたので、その上映会をやります。  11月29日(日)午後1時から緑公会堂(JR中山駅近く)です。

 

www.midori-ph.jp

 

 前半は第8期の演劇ワークショップの記録映画『そういうわけで』(内田英恵監督作品)を上映します。先日オーストラリアのメルボルン映画祭で最優秀ドキュメンタリーとして選ばれた作品です。

 『そういうわけで』予告編 

www.youtube.com

 

後半は今回できあがった第9期演劇ワークショップの記録映画です(信田眞宏監督作品)。『なんだかわかんないけど、楽しい』というタイトルは、ワークショップの題材となったヨッシーの作品を見ての感想です。映画の中でヨッシーの作品見ながら、そんな風に感想を言っている人がいました。

 『なんだかわかんないけど、楽しい』予告編

www.youtube.com

 

 演劇ワークショップは、障がいのある人たちといっしょに生きていくとすっごく楽しいよとか、障がいのある人達って、私たちと発想が全く違ってて、いっしょにクリエイティブな活動をすると、何かとんでもなくおもしろいものが生まれるんだよとか、そんなことをたくさんの人達と共有したくて始めました。

 障がいのある人たちといっしょにやる演劇ワークショップは進行役の立てた計画通りには行きません。その計画通りに行かないところで、思ってもみないおもしろいものが生まれます。ここに彼等の持っている新しいものを創造するチカラがあらわれます。そのチカラを謙虚に認めていくこと、それが大事だと思います。そうやって社会が少しずつ変わっていきます。

 

 

 こうやってできた作品は、障がいのある人達の生きることを困難にしたり、彼等を排除したりする「文化」に対する新しい「文化」の創造ではないかと思います。この文化は社会を豊かにします。この文化こそ、大事に育てていきたいと思うのです。みんながもっともっと生きやすくなります。          

逆に彼等を排除する文化は社会を貧しくします。社会が痩せこけていきます。息苦しい世の中になります。そういう社会は嫌だなと思います。

 

 

 「どこまでがお芝居で、どこからアドリブなのかわからない感じが絶妙におもしろかった。」は芝居を見た人の感想。彼等といっしょにやる芝居を実にうまく表現しているなぁと思います。ま、やっている方もやっているうちに、どこまでが台本で、どこから即興なのかわからなくなるのですが。でも、できあがった芝居はとにかくおもしろいです。「え!この芝居どうなっちゃうんだろう」って、ドキドキ、わくわくしながら見て下さい。

 

 

 上映後、監督二人と高崎でトークショーやります。お二人の監督の目に演劇ワークシップはどのように映ったのか、それが映画にどのように反映したのか、といったあたりをお伺いしたいと思っています。

 

 内田英恵さん

                   

 

  信田眞宏さん

                 

 

入場料は700円です。お問い合わせは高崎まで takasaki@pukapuka.or.jp

   あちこちで上映会をやりたいと思っています。やってみようかなという方は高崎まで連絡ください。上映費用は一応3万円ですが、相談に乗ります。

 あ、それと私も演劇ワークショップやってみたいという方がいましたら、1時間ほどの簡単な演劇ワークショップやりましょう。心と体がすっとほぐれます。

色々分けないで、ごちゃ混ぜがいい

 神奈川新聞のやまゆり園事件に関する記事。この記事、シリーズで6本ぐらいあったのですが、どうもいまいちというか、伝わってくるものがありませんでした。その中で、まぁまぁだったのがこの記事。やっぱり当事者が語っているので重みがあります。

 ごちゃ混ぜがいい、全く同感です。

www.kanaloco.jp

 「障害者が外出しなければ、社会のバリアフリー化やユニバーサルデザインもできません。相模原に来たばかりの頃は、JR横浜線の矢部駅や淵野辺駅のホームにはエレベーターがありませんでした。駅員らに介助してもらいながら利用を続け、エレベーターの必要性を当事者の仲間たちと伝えることで設置が実現しました。」

「しかし、重度訪問介護などの制度によってヘルパーが付き添ってくれるようになると、障害者は外出自体や外出先で助けを求める必要が少なくなりました。制度が整うことは良いことですが、障害者と関わったことがない人が増えてしまったように思います。」

「障害者施設を人の少ない地域に設置したり、学校や学級を区別するのではなく、小さい頃から同じところで、みんなが「ごちゃ混ぜ」であってほしい。それがインクルーシブ教育につながり、そうして共生していれば、きっと戦争も起こりません。」

 

 共生社会が戦争を防ぐ。ナチスドイツはユダヤ人を排除したところから戦争に向かったのではないかと思います。高市政権下で、外国人を排除する動きが活発です。戦争に向かう兆しが露骨です。

お互い人としてフラットにつきあっていれば

 やまゆり園でまた虐待事件です。

www.tokyo-np.co.jp

 「30代の職員が50代の男性入所者の頰を平手でたたいた」そうです。ふつうなら20歳も年上の方のほっぺたを叩くなんて、あり得ないことです。それがあり得てしまうのが施設における「支援」という関係です。

 どう考えてもこれは異常です。でも、それを異常だと感じてないからこんな事件が起こります。異常だと感じさせない「支援」という関係は、いったい何なのだろうと思います。

 お互い人としてフラットにつきあっていれば、こんなことは起こりません。いっしょに生きていく。その方が絶対楽しい。

 

フラットな関係でつきあっていると、こんなおもしろい舞台ができあがります。

 



 

 

 

それは欠けてはならないもの

 第8期演劇ワークショップの記録映画『そういうわけで』がオーストラリアで開かれたメルボルン映画祭で最優秀短編ドキュメンタリーに選ばれました。

 

 

 すべて日本語の映画なのに、それを超えて伝わるものがあったのだと思います。ワークショップに参加したぷかぷかさん達のエネルギーです。

 

ひとりひとり、みんなが必要。

 

 当たり前のことだが、それがないがしろにされている今の社会。特に障がいのある人達のことを思うとき、

「ひとりひとり、みんなが必要」

と考えている人はいったいどれくらいいるのだろう、と思う。共に生きる社会を作ろうとか共生社会を作ろう、ということはいわれる。でも、そこには

具体的な「ひとりひとり」が見えない。

「ひとりひとり」とどうつきあっていくのか、

といういちばん肝心な部分が見えない。

 演劇ワークショップの記録映画『そういうわけで』は、そのひとりひとりをくっきりと見せてくれる。その上で、「ひとりひとり、みんなが必要」と言い切る。そして

「それは欠けてはならないもの」

と。

 

 

 映画を作った内田さんが、6ヶ月にわたる演劇ワークショップを記録し続ける中で見えてきたものだろう。

 「それは欠けてはならないもの」

 それくらいの思いで私たちは彼等を見ているだろうか。

 

この映画の予告編

https://www.youtube.com/watch?v=7oEE1Uckz9w

 

 ★この映画は11月29日(日)午後1時から緑公会堂で上映します。

www.midori-ph.jp

 

入場料は700円です。

問い合わせは高崎まで takasaki@pukapuka.or.jp

 

この映像、あちこちで上映していただけるとうれしいです。費用は相談しましょう。

 

メルボルン映画祭

hiddenuniverseiff.com

とがった心が丸くなる

  昔養護学校の教員をやっていた頃書いた『街角のパフォーマンス』が表紙、タイトルを変えて電子本になっています。ふっと肩の力が抜けて元気になる本です。障がいのある人達とおつきあいすると元気になるよって、そんなメッセージが伝わってきます。

https://www.amazon.co.jp/%E3%81%A8%E3%81%8C%E3%81%A3%E3%81%9F%E5%BF%83%E3%81%8C%E4%B8%B8%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%82%8B%EF%BC%9A%E9%9A%9C%E3%81%8C%E3%81%84%E3%81%AE%E3%81%82%E3%82%8B%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%A8%E3%81%AE%E5%87%BA%E4%BC%9A%E3%81%84%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%86%E3%81%BE%E3%82%8C%E3%81%9F%E5%85%83%E6%B0%97%E7%89%A9%E8%AA%9E%EF%BC%88%EF%BC%92%EF%BC%92%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%88%EF%BC%89-%E9%AB%98%E5%B4%8E-%E6%98%8E-ebook/dp/B092CBW4GD/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E3%81%A8%E3%81%8C%E3%81%A3%E3%81%9F%E5%BF%83%E3%81%8C%E4%B8%B8%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%82%8B&qid=1618498218&sr=8-1&fbclid=IwY2xjawUcyepwZG9mBWV4dG4DYWVtAjEwAGJyaWQRMXBjSU5McjRFcWRSMnhHNDNzcnRjBmFwcF9pZBAyMjIwMzkxNzg4MjAwODkyAAEeJrgCEPIMhEMBwwAlm2uTS98uPi8cy_K70j2ni0wvW1zw_nqF1buSgqt1ELU_aem_LlQblrxbnwB4jZBxB7S6_w