選挙結果、心配していたことが現実になりました。
テレビ東京でジャーナリストの池上彰氏によるインタビューに答えた安倍総理は、なんと、選挙で一度も改憲を争点にして語らなかったにも関わらず、憲法を「前文から全てを含めて変えたい」 と"力をこめて語った”そうで、予想していたこととはいえ、怖い世界に具体的に踏み出した感じがします。
国民投票は、確実に行われると見ていいと思います。国民投票には、可決のための投票率の規定がありません。つまり、超のつく低投票率で、有権者の10%か20%しか票を投じなかったとしても、その中で過半数が賛成をすれば、改憲は実現してしまうのです。そして、一度決まってしまえば、覆すことはほとんど不可能です。つまり、後戻りできない、ということです。
今、イギリスが国民投票の結果に大混乱していますが、国民投票による日本の混乱はその比ではありません。日本のいわば屋台骨を根こそぎ変えるというのですから。
安倍政権が改憲発議をし、国民投票で緊急事態条項が成立(多分国民投票においても、緊急事態条項についてきちんとは説明しません。きちんと説明すれば、誰も賛成しないくらい危険なことがわかるからです)、そして緊急事態宣言が発令されてしまえば、もう、次の選挙はないかもしれません。少なくとも、民主制のもとでの自由普通選挙は行われない可能性があります。日本国憲法は停止され、基本的人権は文字通り停止されてしまい、内閣限りで政令が連発されて、国の形が変えられてしまうのです。
信じがたいことですが、これが今後現実に起こりうることです。
これが緊急事態条項です。緊急事態条項の恐ろしさについて、一体どれほどの国民が知っているでしょうか。(詳しく知りたい方は岩波ブックレットの『憲法に緊急事態条項は必要か』をぜひ読んでみて下さい。太郎次郎エディタス社の『あたらしい憲法草案のはなし』は緊急事態条項だけでなく、憲法草案全体についてとてもわかりやすく書かれています) 国民の多くがよく知らない状態のまま、安倍政権は災害を理由に「お試し改憲」とかいって緊急事態条項を提案してきます。
こんな恐ろしいことは、選挙の際、誰も予想していませんでした。なぜ憲法を変えるのか、憲法のどこを変えるのか、について選挙期間中、安倍政権はひとことも語らなかったからです。どうして堂々と論争しないのでしょうか?結局のところ、彼らの掲げる改憲の中身が、論争に絶える内容ではないからです。論争すればするほどぼろが出てきます。安保法案と同じです。で、結局、強行採決になります。
国民の大半が何も知らない、あるいは無関心のまま、この国は一部の政治家の利害関心だけにもとづいて改憲され、国民主権も平和主義も基本的人権もなにもかもを失うという、戦後70年でもっとも大きな変化と危機の時代へ、突入しようとしています。
ほんとうに怖いです。
政治というのは、国民の生活を豊かにするものだとずっと思ってきましたが、安倍政権がやっていることからは、そんなことは全く感じられません。
自民党の政調会長であり、「次期総理』とまでいわれている稲田朋美氏が
「国民の生活が大事なんて政治はですね、私は間違っていると思います」
などとびっくりするようなことをいっていますが、自民党中枢部の人たちの考えを代表するものでしょう。こんな人たちのやる政治で国民の生活はよくなるはずがありません。よくなるどころか
「自分の国を守るためには血を流す覚悟をしなければならないのです」
などというくらいですから、本気で戦争するつもりです。
この動画で描かれている世界は、リアルに思い当たることばかりです。
noddin.jp
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子ども達の未来がほんとうに心配です。子ども達のために私たちに何ができるか、真剣に考えないと、ほんとうにまずいと思います。
でも、希望はあります。
「ママの会@神奈川」の「参院選をうけての声明」も見てください。
ほんとうに厳しい状況ですが、希望を持って前に進みましょう。希望を捨てたらアウトです。子ども達がいる限り、負けるわけにはいきません。