ぷかぷか日記

ぷかぷか理事長タカサキによる元気日記

ぷかぷか日記は以下に移転しました。
ぷかぷか日記 – NPO法人ぷかぷか

ぷかぷかな時間の作り方

 8月3日(土)の上映会は相模原障害者殺傷事件を超える社会をどうやって作っていったらいいんだろうってみんなで考える上映会です。

 といって、むつかしい、堅い話をするわけではありません。映画のチラシにあるように「映画でひもとくぷかぷかな時間の作り方」です。

 「ぷかぷかな時間」とは、ぷかぷかさんと一緒に生きることで生まれる、なんとも心地のよい時間です。ほっこり心あたたまる時間です。映画のチラシにある雰囲気が、「ぷかぷかな時間」です。

 

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こんな時間もあります。

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こんな時間もあります。

www.youtube.com

 

お客さんもこんな顔になります。

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 ぷかぷかさんと一緒に生きるこういう時間こそ、相模原障害者殺傷事件を超える社会を作っていくのだと思います。

  映画は「ぷかぷかな時間」が満載です。これを見ると、みんな上の写真のような笑顔になります。ですから、もう、見なきゃ、絶対にソン!です。

 

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入場料無料ですが、参加人数を把握するために入場券をpeatixでお求めください。

https://peatix.com/event/876796

その大変さの中にこそ、社会を救う豊かなものがあるような気がする

  NHKが相模原障害者殺傷事件に関連して「内なる差別」を乗り越えようとしている人たちを取り上げていました。

 親であっても、子どもの障がいを受け入れられない人はいっぱいいます。親であるだけに、それはとても辛いことだと思います。障がいが重いと余計にそれはあります。子どもとうまく出会えない辛さです。

 相模原障害者殺傷事件の犯人のことばに自分の中にあった差別に気がつき、その「内なる差別」を超えようと模索している人たちの話です。

www9.nhk.or.jp

 模索しながらも、「内なる差別」は簡単に超えられるものではありません。でも、そこでの葛藤こそが、人間を豊かにするのではないかと思います。

 葛藤しながらも、相手とふっと出会う瞬間があります。その出会いが「内なる差別」を超えさせてくれます。

 

 NHKバリバラで町で暮らす重度障害の人たちを取り上げていました。

www6.nhk.or.jp

 かつてはしょっちゅう介護者にかみついていたというさえ子さんが登場します。介護する方はいくらがんばってもさえ子さんの気持ちが見えなくて、悲しくなって涙を流したこともあるそうです。そんなとき、それを見ていたさえ子さんが

「どうしたの? 大丈夫?」

と優しい声をかけてくれたそうです。そういうの、あるよな、って思いました。

 そしてその一言に救われた、といいます。

 

 昔養護学校の教員をやっている頃、毎日のようになぐり、けり、かみつくしのちゃんという生徒がいました。鼻の骨や肋骨にひびが入り、病院に何度も行きました。肋骨にひびが入ったときは、痛くて痛くて夜眠れない日が続きました。それでも私はしのちゃんが好きでした。しのちゃんは「どうしたの?大丈夫?」とはいいませんでしたが、時折優しい顔で遠くを眺めるのです。その横顔を見ると、殴られ、蹴られ、かみつかれの日々も、なぜかみんな許してしまいました。もう抱きしめたいくらい、その横顔はすてきでした。

 

 人との出会い方はそれぞれです。

 バリバラに出た介護の方は、介護の夜が終わって帰りがけ、

 「さえ子さんてどんな方ですか?」

と聞かれ、ちょっと考えてから

「とっても魅力ある方です」

と笑顔で答えたのがとても印象的でした。そんな風に語れるほどの出会いがさえ子さんの介護の日々の中であるのだろうと思います。

 そのインタビューを聞きつけて、台所の小窓から顔をのぞかせるさえ子さんがすてきでした。

 

 重度障害のある方とのおつきあいはいろいろ大変です。でもその大変さの中にこそ、社会を救う豊かなものがあるような気がするのです。

 

 

 

国会議員たち全員が交代で二人の介護をすればいい

 重度障害の方二人が国会議員になりました。どういうことが起こるか、わかりやすく書いたサイトがありました。 

www3.nhk.or.jp

 

 一番大事なことは、二人が議員になることで、国会議員たちがどう変わっていくのか、というところだと思います。

 そのためにはどうしたらいいのか。国会議員たち全員が交代で二人の介護をすればいいと思います。当番表を作って、順番に介護するのです。水を飲むのも、トイレに行くのも一人ではできないので、誰かの介護が必要です。舩後靖彦さんはことばを発することができないので、コミュニケーションに時間がかかります。そういった介護を国会議員たちがやるのです。

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 重度障害者の介護経験のおそらくない国会議員にとっては何するにしても、すごく大変です。その大変さが、人間を鍛え、磨き、豊かにします。

 ぷかぷかで働いているセノーさんは、ことばが出てくるのにとても時間がかかります。でも区役所の人権研修会の時、その待ってる時間に豊かなものを感じた、と感想を書いてくれた方がいました。

 コミュニケーションに時間のかかる舩後さんを待つ時間を、豊かな時間として受け止めてくれる議員が増えてくれば、すごいことだと思います。

 国会のことなので、テレビが入ります。テレビを見ている人みんなが、その時間を共有できます。議員たちがいらいらしていれば、みんながそれを見ることになります。

 何かと「生産性」を口にすることの多い議員たちは、この時間をどう受け止めるのでしょう。すごく楽しみです。

 

 1年たったあたりで、安倍総理に、重度障害者が議員になって何が変わったのか、社会にとってどういう意味があったのかを、ぜひインタビューしてほしいと思います。

 その際に、相模原障害者殺傷事件が起こったとき、ひとこともメッセージを発しなかったが、今はどう思うのかもぜひ聞いてほしいと思います。

 二人とちゃんとおつきあいしていれば、事件の受け止め方は以前と全く違ったものになっているはずです。そこをぜひ聞き出していただきたいと思っています。 

子どもの心にオペラの楽しさがちゃんと届いていたのだと思います

 3歳の子どもを連れてオペラを見た方の感想です。子どもにとってはとてもいい体験だったようですね。次の日、幼稚園に行っても、まわりの子どもたちに「オペラ見たの」といって回っていたそうで、うれしいですね。子どもの心にオペラの楽しさがちゃんと届いていたのだと思います。

 

trim.bz

映画を見ながら、ぜひあなたも「いっしょにいると心ぷかぷか」に

  8月3日(土)みどりアートパークで相模原障害者殺傷事件を超える社会をどうやって作るか、をテーマにした上映会をやります。事件を超える社会、というのは、障がいのある人たちを排除しない社会、障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいいね、ってみんなが思える社会です。

 

 ぷかぷかさんの描いた絵を紹介します。

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 この、ほっこりあたたかな気持ちになれる世界が、ぷかぷかさんと一緒に生きる世界です。

 こんな絵を描く人たちとは、一緒に生きていった方が絶対にトク!です。毎日が本当に楽しくなります。

 こんな絵を描く人を社会から排除することは、社会の損失です。社会から大切なものを失います。

 

 映画は、そんな彼らの生きる日々を録ったものです。カナダを珍道中した日々、演劇ワークショップで地域の人たちと一緒に芝居を作った日々、お店で働く日々など、いっしょにいると心ぷかぷかになる日々の記録です。

 映画を見ながら、ぜひあなたも「いっしょにいると心ぷかぷか」になって下さい。

 いっしょにいると心ぷかぷかになる社会、それが事件を超える社会です。

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入場料無料ですが、参加人数を把握するために入場券をpeatixでお求めください。

https://peatix.com/event/876796

 

 

 

 

おぺら『ロはロボットのロ』公演物語Ⅲ

 オペラ『ロはロボットのロ』公演物語Ⅲ、ようやくまとまりました。

pukapuka-pan.xsrv.jp

 

 オペラ『ロはロボットのロ』をやることで生まれた物語です。私の『ロはロボットのロ』への思い、子どもたち、大人たちへの熱い思いが、わんわん渦巻いている物語です。

 書いたブログはなんと27本。我ながらよくがんばって書いたと思います。がんばって、というよりも、やっぱり書いてて楽しかったな、と思います。楽しくなければこんなにも書けません。

 27本のブログに書いた言葉が人に届き、300人の会場がほぼ満席でした。思いが届いたんだ、と、これは本当にうれしかったですね。

 

 こんにゃく座の人たち、見に来てくれた子どもと大人たち、協力してくれたぷかぷかのスタッフのみなさん、本当にありがとう!

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種を蒔き続ける

 相模原障害者殺傷事件を超える社会はどうやったらできるのか、をテーマに8月3日(土)みどりアートパークで上映会をやるのですが、事件を超える社会は、やはりたくさんの人たちが日々の暮らしの中で障がいのある人たちとおつきあいすることで、少しずつできあがってくるのだと思います。

 障がいのある人たちは、子どもの時は支援級だとか養護学校に行き、社会に出てからも福祉事業所などに行き、こんなふうに分けられた状態では、なかなかおつきあいする機会がありません。

 おつきあいする機会がなければ、障がいのある人たちってどんな人たちなのか、イメージすることがむつかしいと思います。何か問題が発生すると、自分の勝手な思い込みがどんどんふくらみます。

 グループホーム建設反対運動の人たちは

「障害者は犯罪を犯す」「だから地域の治安が悪くなる」

と主張していましたが、その根拠は自分の中の思い込みだけです。思い込みではあっても、それがグループホーム建設計画をつぶすほどのチカラを持ってしまうことが怖いです。

 グループホーム建設反対運動の

「障害者はこの地域にいない方がいい」

という主張は、相模原障害者殺傷事件の犯人の

「障害者はいない方がいい」

という主張と、全く同じです。

 相模原障害者殺傷事件につながるものは、こんなふうに身近な出来事に中にいっぱいあります。それをどうやってつぶしていくのか。

 グループホーム建設の説明会で、反対している人たちと向き合ったことがありますが、自分の思い込みだけで話をしている人に、言葉で説得することの難しさをいやというほど感じました。

 そのときやったのは、その地域の子どもたちを集めてぷかぷかさんたちといっしょにパン教室をやることでした。子どもたちはすごく楽しいパン教室を体験しました。子どもたちにとって、そこで出会ったぷかぷかさんたちは

「犯罪を犯す障害者」

ではなく、

「パン作りをやさしく教えてくれた楽しいお兄さんであり、お姉さん」です。

 その体験をうちに帰ってお父さんやお母さんに話してほしいと思いました。

 

 子どもたちの楽しい体験を聞いて、

 「障害者は犯罪を犯す」

と声高く叫んでいた人が、すぐに考えを変えることは、多分ありません。今まで何十年もそう思ってきたのですから。

 でも、変わるきっかけの種だけは蒔くことができたと思っています。時間がかかっても、その種だけは蒔き続けたいと思っています。

 8月3日の上映会は、ぷかぷかが今までその種をどんな風に蒔き続けてきたかの記録映画です。ぜひ観に来てください。

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入場料無料ですが、参加人数を把握するために入場券をpeatixでお求めください。

https://peatix.com/event/876796