ぷかぷか日記

ぷかぷか理事長タカサキによる元気日記

ぷかぷか日記は以下に移転しました。
ぷかぷか日記 – NPO法人ぷかぷか

社会的インパクト評価

 ぷかぷかのプロモーションビデオのプロデューサーといっしょに日本財団まで行き、「映像のチカラ」について話をしてきました。NPOの活動に共感してもらう上で、映像のチカラはとても大きい、といった話をプロデューサーにしてもらいました。

 話の資料にあった「社会的インパクト評価」という言葉は、初めて聞いたのですが、とても新鮮に響きました。

 

《今後の日本では、社会課題に取り組むNPO法人をどのように評価していくかが課題となります。その評価基準が社会的インパクト評価と呼ばれているもので、映像が果たす役割が今まで以上に大きくなっていくと思います。

 社会的インパクト評価とは、短期、長期の変化を含め、事業の活動の結果として生じた社会的・環境的な変化、便益、学び、その他効果を定量的・定性的に把握し、事業や活動について価値判断を与えることです。

 社会的インパクト評価をおこなう目的は、大きく二つ「事業や活動の利害関係者に対する説明責任を果たすこと」及び「事業や活動における学び、改善に活用すること」があげられます。》

 

 社会的・環境的な変化を定量的・定性的に把握するというのは結構むつかしい気がしますが、それでもそういったことを機会あるごとに評価していくことは利害関係者への説明責任でもあり、それは事業の改善に活用できると思います。

 たまたまですが、地域活動支援事業の申請に昨年の活動報告書を書いたのですが、ある意味「社会的インパクト評価」だったのかなと思いました。

 

 ①パン屋、カフェ、お惣菜屋、アートスタジオの売上合計は約3,800万円。前年に比べ、約800万円の増加。おいしいもの、いいものを作り、お客さんが増えたことが大きい。

 ②お客さんが増えると、利用者さんのモチベーションが上がり、笑顔が増える。事業所全体が明るくなる。ぷかぷかに見学に来た多くの方が「ぷかぷかは明るいですね」といわれるが、お客さんが増えたことの効果は大きい。

 ③「人に喜ばれること」「人の役に立つこと」は仕事の喜びにつながる。お客さんが増えることは、そのまま仕事の喜び、日々の充実につながったと思う。

 ④ぷかぷかの利用者さんと地域の子ども達、大人たちがいっしょに大きなクジラの絵を描くワークショップを「アート屋わんど」でおこなった。横3.6m縦2mの大きな紙にわずか1時間でダイナミックなクジラの絵を描いた。みんなのエネルギーがワンワンと渦巻くようなクジラの絵ができあがった。利用者さんが地域の子ども、大人と一緒にひとつの作品を作るという試みだったが、予想をはるかに超えるダイナミックなエネルギーがその作品からは生まれたように思う。単なる「交流」といったものをはるかに超えたものがそこにはあったように思う。

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 ⑤地域の人たちと協力して子ども達にオペラをプレゼントした。オペラはひとときの夢の世界。その夢の世界を子ども達にプレゼントし、子ども達の世界を、そして地域の未来を豊かにしていこう、という企画。オペラの公演前には歌役者を呼んで、ぷかぷかの利用者さんと地域の子ども達が一緒にオペラの中の歌を歌う「歌のワークショップ」をやったりした。地域の大人たち、子ども達と、新しい関係がずいぶんと広がった。

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 ⑥緑区民まつりで地産地消ブースのデザイン、チラシのデザインを引き受け、50張りくらいあるテントの中でダントツのデザイン、と好評だった。またテントの横に貼り出した地産地消サポート店の大きな絵地図(横3.6m縦2m)も大好評で、後日緑区役所のロビーに飾られることになり、区長が出席して除幕式までやった。2015年2月に活動をはじめた「アート屋わんど」が大活躍した。

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 ⑦緑区の区長、副区長が利用者さんの描いた似顔絵を名刺に使った。ほっこりあたたかい気持ちになる似顔絵の入った名刺は、相手との関係を解きほぐし、何よりもこういうところで障がいのある人たちの働きが評価されることに大きな意味がある。

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 ⑧緑区役所の人権研修会に利用者さんに登場してもらった。利用者さんはただ会場の質問に答えただけだったが、それでも出席した方たちの心に響くものがあったようで、人権研修会でこんなにアンケートが集まったのははじめてです、といわれた。人権問題の当事者に登場してもらったことの意味がアンケートにはよく現れている。

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 ⑨9月から翌年2月まで月一回地域の人たちといっしょに演劇ワークショップをやった。新しい関係、クリエイティブな関係を作り、あたらしい文化を生む活動として定着してきた。

「表現の市場」のチラシ制作は「アート屋わんど」。みどりアートパークの館長さん、演劇デザインギルドの代表が絶賛するくらいのできばえだった。

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 ⑩演劇ワークショップの試みが新しい文化を生み出していると評価され、読売福祉文化賞を受賞。

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⑪パン教室は昨年度11回やった。地域の子ども達、大人たちとたくさんの関係を作り上げることができた。

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⑫7月から季節ごとにマルシェをはじめた。たくさんのお客さんを集め、地域との関係がまた広がったように思う。

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ま、それにしても、こうやって並べると、よくやったなという気がしました。