ぷかぷか日記

ぷかぷか理事長タカサキによる元気日記

特別支援教育で学ぶ障がい児とぷかぷかさんはどうしてちがうのか

 先日NHK首都圏ネットワークでぷかぷかのことが紹介されたのですが、おもしろいなと思ったのは、最後のあたりで下の写真が使われていたことです。 

f:id:pukapuka-pan:20180822020623j:plain

 

 パン屋のお店で、営業時間にこんなことをやっているのがぷかぷかです。二人で何をやろうとしたのかよくわかりませんが、なんともおかしい写真です。それでいて、どこかホッと心安らぐものがあります。この空気感がぷかぷかです。番組を作った人は、最後にこの空気感を伝えたかったのかも、と思いました。

 

 ツジさんのお母さんが

 〈 存在感で勝負!こんなに「生産的」なことって他にないのでは?〉

と、コメントしていましたが、写真の二人、まさに存在感で勝負しています。それがぷかぷかの空気感を生み、ファンを増やし、売り上げを作っています。まさに「生産的」なのです。

 

 彼らは、「あれができない」「これができない」ではなく、ただいるだけで「生産的」である、ということ。それをぷかぷかは実証してきたと思います。

 そしてそのことを発信し続けてきました。その発信が人のつながりを作り、新しい動きを作っている、というのが首都圏ネットワークの映像だったように思います。

 

 立教大学の学生さん達の表情の変化がとてもよかったですね。学生さん達はぷかぷかさんと「哲学対話」をしにやってきました。これは立教大教授の河野先生が以前からぷかぷかに注目していて、昨年立教大であった哲学プラクティスに私が参加し、河野先生にお会いしたとき、じゃ、今度学生連れて行きます、という話になり、今回の企画が実現しました。

 「哲学対話」というとなんだか難しそうですが、対話を通して関係を作っていく、対話を通していろんなことを見つける、ということです。ぷかぷかさん達に何かやってあげるのではなく、彼らと「対話をしよう」とフェアな姿勢でやってきたのがよかったと思います。うまく対話ができるのかどうか、私もよくわからなかったのですが、それでも対話を重ねる中で、あるいはぷかぷかさん達が醸し出す空気感にふれる中で、はじめは硬かった学生さん達の表情がどんどん和らいでいきました。 ここは見ていて気持ちのいいくらいでした。

f:id:pukapuka-pan:20180830004054j:plain

 

 こんな顔をしておつきあいできる関係が、この場でできたことがすごくよかったと思います。ここでぷかぷかさん達と出会ったことを手がかりに、自分の中にある障がいのある人のイメージを今一度見直してくれたらと思います。

 学生さん達は文学部教育学科の人たちなので、教師になる方もいらっしゃると思います。教師になるのであれば、なおのこと、彼らとの出会いは大きな意味を持つと思います。

 教育学科ですから、特別支援教育もあります。一般的には特別支援教育で学ぶ障がい児は発達の遅れている子ども達であり、「あれができない」「これができない」子ども達です。何よりも支援が必要な子ども達です。

 ぷかぷかさんは障がいのある人たちですが、支援が必要というよりも、一緒に生きていった方がいい人達です。社会を耕し、社会を豊かにする人たちです。社会になくてはならない人たちです。

 短い時間でしたから学生さん達がどこまでぷかぷかさんのことを受け止めてくれたのかはわかりません。ただ彼らの笑顔を見る限り、

 「一緒に生きていった方がいいかも」

くらいは思ったのではないかと思います。

 そうなると、特別支援教育で学ぶ障がいのある子ども達とはかなりイメージが異なります。そのずれを、ぷかぷかさん達と「哲学対話」をやった学生さんは、どのように解釈していくのだろうと思いました。

 「哲学対話」をやった学生さんの一人が8月4日のぷかぷか上映会に来ました。第一期演劇ワークショップ記録映画を見て、すごくいろいろ思うことがあった、と話していました。多分自分の中の障がいのある人のイメージがゆさゆさと揺さぶられたのではないかと思います。

 機会を見つけてまた学生さん達とお話ししたいと思っています。特別支援教育で学ぶ障がい児とぷかぷかさんはどうしてちがうのか、といった話です。

 私は教員になってから夏休みの研修で横浜国大の特別支援教育の講義を何度も受けたのですが、そこで教わる障がい児と、私が毎日おつきあいしていて惚れ込んでしまった障がい児がどうもずれているというか、どうして彼らのいいところをもっと話さないんだろうってずっと思っていました。いろいろ大変な子ども達でしたが、それを超えるいいものを彼らは持っていました。そのいいものこそもっと教えて欲しいと思っていました。

 学生さん達とそんな話ができれば、と思っています。

 

 ぷかぷかの情報発信が、こんな話にまで広がっていくのが面白いですね。

 

 番組の後半は北九州の話があったのですが、これについてはまた後日書きます。