ぷかぷか日記

ぷかぷか理事長タカサキによる元気日記

自分の思い込みが息子さんの権利を狭めていた、という気づき

今朝の朝日新聞「声」の欄に、重度の知的障がいを持つ方のお母さんの投稿がありました。

digital.asahi.com

 

 「少しでもできることを増やし、人に迷惑をかけないよう育てるのが親の務めだと、昔は本気で思い込んでいました。」と投書のお母さんは書きます。

 ぷかぷかで働くツジさんのお母さんのいう「見当違いの努力」をこのお母さんもしていたようです。ツジさんのお母さんはツジさんがぷかぷかで働く中で、いままでやってきた「少しでもできることを増やし、人に迷惑をかけないよう育てる努力」が「見当違いの努力」であったことに気がつきました。

 障がいのある人たちは社会にあわせないと生きていけない、と多くの人は思い、私自身も養護学校の教員をやっている頃は思っていました。ぷかぷかを始めたとき、接客の講習会をやりました。受講してみると、接客マニュアルにあわせなさい、という講習会でした。で、実際にぷかぷかさんがその接客マニュアルに合わせてやってみると、なんだか気色悪かったのです。私は彼らに惚れ込んでぷかぷかを始めました。その惚れ込んだ彼らが自分を押し殺して、接客マニュアルに合わせる姿は、もう痛々しくて見てられなかったのです。それで接客マニュアルはやめ、彼らのそのままの姿でやっていくことにしました。

 ありのままの彼らにこそ魅力がある、という思いが社会の中で通用するのか、単なる私一人の思いなのか、大きな勝負所でした。

 ドキドキしながらのスタートでしたが、なんと、ありのままの彼らで働く姿に、「ぷかぷかが好き!」とか「ぷかぷかのファンになりました!」というお客さんが現れたのです。

 以来、ぷかぷかは、ありのままの彼らの魅力に支えられて今日まで来ています。彼らのおかげで商売が繁盛〈?〉しているのです。

 

 投書のお母さんは「愚行権」ということばと「自立とは依存先を増やすこと」という考え方で自分の思い込みが変わったと書きます。誰でも少しくらいバカなことをやってもいいし、誰にも頼らず自立している人はいない、ということに気づいたといいます。「親である自分自身が息子の権利を狭めていたことに、やっと気がつきました」と。

 自分の思い込みが息子さんの権利を狭めていた、という気づき。すごいなぁ、と思いました。